2010年05月30日

『あの日、欲望の大地で』




ストーリーはココで(シネマトゥデイ)


見逃してたこの映画。レンタルしました。

ふーーーん、そういうらせん構造なストーリーできたか、という印象。
でもこういう関係ってありえないと言えなくはないよね。

情死した不倫の関係の2人の子供が出会って愛し合ってしまい、そして子供が生まれる。
若かった彼女は育てられない、と生後2日の子供と彼を残して消える。
過去に自分が犯してしまった2つの罪の為かなげやりな感じでゆきずりの関係を繰り返して生きているシルヴィア(シャーリーズ・セロン)。

シルヴィアの心の色の様に身に着けるのはグレーの洋服だけ。
グレー一色の地味〜な洋服なのだけれど、シャーリーズ・セロンの華やかな美貌でシックで洗練された雰囲気。

関係を持つ同僚役でSATCのエイダン役(「マイ・ビック・ファット・ウエディング」にも出てたなー)の俳優さんが。
この人、人柄はイイ印象なんですがイマイチそそられない・・。

シャーリーズ・セロンは私的には特に好みという事もキライという事もなく・・。
『モンスター』での壊れた女性役、そして13キロの増量した姿は圧巻でしたが、今回の役はとにかく暗い・・・。



そして不倫する熟年カップル。
ガンで胸を失くした女性(キム・ベイシンガー)。
どちらかというとシルヴィアより彼女の方に感情移入。
女のサガというか、ああいう殺伐とした田舎でそれなりに家庭がうまくはいっていても、埋められない飢餓感とか、夫から「ゴメン、ダメだ」と関係を拒否されたりする事でこのまま女性として終わっていく事に対するあがきとか絶望感がリアル。

不倫カップルとはいっても彼らは体の関係だけでなくって、ヘタすると少年少女より気持ちが純粋というか。
それだけに余計厄介なんですね。
関係がバレそうになっても、体だけの割り切った関係ではなく気持ちが完全にあるからハイ、サヨナラとはいかない事が不幸の始まり。

男性側の家庭は分からなかったけれど、やっぱり女性と同じ様に恋愛をして男としての自分をもう一度味わいたかったんではなかろうか。
ちょっとソープオペラっぽい雰囲気、ハーレクイン小説(読んだ事ないけど。イメージ的に笑)チックな関係ですな。


でもこの不倫母、すごく分かりやすい。
分かりやすすぎる、行動が。もう典型的メロドラマ系の行動なんですわ。
で、当然思春期でカンのいい娘は母の行動に気づく。

娘も軽く母に罰を与えるつもりでした事が考えの浅はかさゆえにはるかに自分の予想を超えた展開になるんですね。


私は何よりあの寂寥感溢れる、そこにいると人生を諦めたくなる様な雰囲気のあの風景が印象的でした。
ああいう土地には住めない・・・。
寂しくって見てるだけで泣きそうになりました。

posted by kk at 21:39| 兵庫 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月18日

『ハートロッカー』



ストーリーはココで(goo映画)


アカデミー賞を受賞したとの事。

印象としてはあくまでもアメリカ人サイドからの視線でしかないんだよね、結局、とあまり感情移入はできませんでした。

私の印象としては、アメリカが善であるという事が前提で創られているというか。

そこに至るまでの過程を全世界は知っている訳じゃないですか。
それなのに、自分達はこんな悲劇、過酷な状況を体験している、とアピールしている感じがするんですよね、私は。

ただ、いつも最前線で利用されるのはこの映画に出てくる様な兵隊達。
彼らの命をかけた任務遂行に当たってはほとんど理解を超えていますね。
爆弾処理班という任務の過酷さ、極限状態にある人間の描写というのは
素直にすごかったと思います。

一番違和感を覚えて、ゾクッとしたシーンが。

「人生に一度しかない戦場での体験だ。楽しめ。」

と上役である兵士が下級兵士(?)に言う言葉。
楽しめ、って狂気の沙汰だと。


DVD売りのベッカム少年とジェームスとの交流、その後のジェームスの常軌を脱した行動とかあまり深くなくて唐突な感じもするし。

ラスト近くの自爆装置をセットされたイラク人の男性が「家族が4人いる、助けてくれ」とジェームスに必死で訴えて、でも間に合わなくってジェームスが離れた後にあれだけ必死だった彼が達観した様に急に静かにコーランを唱えて自爆したシーンが印象的でした。

ラスト、ジェームスがまた別の任地に出かけて行くシーンでは日本人の私からすると理解しがたい。
ヒーロー的な雰囲気を醸し出している印象というか。
もちろん必要とされる大切な仕事ではあるけれど。
というかその仕事が必要とされるバックグラウンドに疑問があるというか。


他国の人がこの映画にどんな印象、感想を持つのか聞いてみたいです。

posted by kk at 20:52| 兵庫 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月07日

『プレシャス』




※ストーリーはココで(シネマトゥデイ)


原作はサファイアの「Push」。
どこかで聞いた覚えが?と思ったらたしか昔山田詠美さんがオススメ!との事で雑誌ダ・ヴィンチか何かで紹介していた本でした。

両親からの虐待を受けているプレシャス。
底辺の荒んだ生活をしている彼女は空想の世界でだけ夢を見る事ができる。
すごくシリアスな環境が描かれているのだけれど、彼女の空想の世界がポップな感じで演出されていて少しだけホッとするんですねー。

2度目の妊娠が学校に知れてしまい、退学となったプレシャスはフリースクールに入学して、彼女に対して親身になってくれる先生や個性的なクラスメート達と出会って将来に対して希望を見出してゆく。

父親からのレイプといった肉体的虐待もダメージだけれど、何より母親からの人格を全否定される言葉の暴力。
たった16歳の少女の未来への希望を打ちのめすひどさがつらすぎると感じました。

フリースクールに入学したばかりのプレシャスは母親から罵り言葉ばかり投げかけられていた為に自信を失っていたけれど、少しずつ勉強して知識を得てゆく事で自分に対して希望をもてる様に変わってゆく過程が感動的でした。

プレシャスはとても強い。
父親からの虐待の結果生まれたダウン症の上の子と新しく生まれた2人目の子も周囲の里子に出したら?という提案をはねのけて愛情を注いで自分で育てるときっぱりと決める。
自分が彼女の立場だったらそうできるか。
「これから高校に行って大学にも進んで」と将来に希望を持ってたくましく生きる覚悟を決めたプレシャスの強さ。


母親。
私はこの母親がとても興味深かったです。
生活保護を受けて楽に生きる事を選択した怠惰な女。
ラストで彼女がプレシャスに対する感情を吐露するシーンがあるのですが、彼女もプレシャスを生んだ時には人並みの母性はあったと分かるんですね。
自分の子を’宝物’の意味でプレシャスと名づけたと。
でもその直後にとんでもないパートナーがプレシャスを虐待した事で彼女はプレシャスを保護する母としての母性よりも女としての意識が勝ってしまった。
彼女のプレシャスに対する罵り言葉は女の嫉妬としか言えないですね。
プレシャスを自分のパートナーを奪った憎むべき女としかみておらず、叩きのめすひどい言葉をたった16歳の実の娘に吐く。

ダウン症の孫を世話しているおばあちゃんはやさしいけれど、怖くてプレシャスの母をいさめる事ができない。
このおばあちゃんがもう少し骨太な人だったらプレシャスはもう少しマシな環境だったのでは。

フリースクールの先生。
彼女自身もレズビアンというマイノリティ。
痛みが分かる人だから普通の先生と違って生徒に対して踏み込めるんじゃないかな。

ソーシャルワーカー役でマライア・キャリー、看護助手でレニー・クラヴィッツが出演してました。
特に彼らの演技に印象は残りませんでしたが、先生役のポーラ・パットンの美しさが印象的。↓

precious.jpg



長い旅も最初の一歩から、という言葉(だったと思う)、そしてその言葉通り少しずつ前進してゆくプレシャスを見て私も根性入れてがんばらねば!と思ったのでした。
posted by kk at 17:50| 兵庫 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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